フィルタープレスとは?建設汚泥を資源に変える固液分離技術
建設現場で発生する汚泥水。
コンクリート切断やコア抜き作業では、粉体と冷却水が混ざった大量のスラリーが発生します。
このままでは産業廃棄物として処理するしかありません。
そこで活躍するのがフィルタープレスです。
フィルタープレスは、圧力を利用して汚泥から水分を絞り出し、
「ろ過水」と「脱水ケーキ」に分離する固液分離装置です。

フィルタープレスの基本構造
フィルタープレスは複数の「ろ板」と「ろ布」を交互に並べた構造になっています。
ろ板|ろ布|ろ板|ろ布|ろ板
↑泥が溜まるスペース
このろ板を油圧または機械圧で締め付け、密閉状態を作ります。
分離の仕組み(工程)
フィルタープレスの処理は以下の流れで行われます。
① 汚泥をポンプで圧送
↓
② ろ室に汚泥が充填
↓
③ ろ布を通って水のみ排出
↓
④ 固形物がケーキ状に堆積
↓
⑤ 圧力上昇でさらに脱水
↓
⑥ 脱水ケーキ排出
このとき、ろ布がフィルターの役割を果たし、
固形分だけが内部に残ります。

ケーキ形成と圧搾脱水
フィルタープレスの特徴は
「ケーキろ過」と呼ばれる方式です。
最初は液体が流れますが、
固形物が溜まると自然にフィルター層が形成されます。
この層自体がろ過材となり、
より細かい粒子も捕捉されます。
さらに圧力を上げることで
・粒子間の水分
・間隙水
・毛管水
まで押し出します。
その結果、含水率の低い脱水ケーキが得られます。

フィルタープレスのメリット
他の脱水方式と比較した場合の特徴
■遠心分離機
高速回転で分離
→ 含水率がやや高い
■ベルトプレス
連続処理可能
→ 脱水力は中程度
■フィルタープレス
圧力脱水
→ 最も乾く
つまり
脱水性能が最も高い装置です。
建設汚泥処理での活用
建設現場では以下のように使用されます。
汚泥回収
↓
原水タンク
↓
凝集剤添加
↓
フィルタープレス
↓
固液分離
分離後
ろ過水 → 再利用水
脱水ケーキ → 再資源化
廃棄物を資源として循環させることができます。
環境対策としての役割
建設汚泥は強アルカリ性です。
未処理で排出すると環境負荷が大きくなります。
フィルタープレスを使用することで
・排水ゼロ化
・産廃削減
・水の再利用
・CO₂削減
といった効果が期待できます。
フィルタープレスとは
圧力を利用して
汚泥を水と固形物に分離する
高性能脱水装置です。
単なる処理設備ではなく
「廃棄物を資源に変える装置」
として、建設現場の環境対策に欠かせない技術となっています。




