レーザーケレンとブラスト工法の表面粗さを比較。塗装品質への影響とは?
橋梁補修や鋼構造物塗装塗替工事では、塗膜を長期間維持するために「素地調整」が重要な工程となります。
素地調整後の**表面粗さ(アンカーパターン)**は、塗料の密着性や耐久性に大きく影響するため、施工方法による違いを把握することが大切です。
今回は、ブラスト工法とレーザーケレン工法について、JIS規格に基づく表面粗さ比較試験を実施しました。

表面粗さ比較試験の概要
今回の試験では、ブラスト工法とレーザーケレン工法による除錆後の表面粗さを比較しました。
試験は熊本県人吉市で実施し、鋼板(1㎡×3mm)を対象として、表面粗さ計(Mitutoyo SURFTEST SJ220)を使用。JIS B 0601に準拠し、5点測定の平均値で評価しています。
試験結果
試験の結果は次のとおりです。
| 工法 | 算術平均粗さ Ra |
|---|---|
| ブラスト工法 | 8.850 μm |
| レーザーケレン | 1.647 μm |
表面粗さが小さい=品質が低いわけではない
「表面粗さが小さいと塗料が密着しないのでは?」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、レーザーケレンはブラスト工法とは表面を形成する仕組みが異なります。
ブラスト工法は研削材を吹き付けることで鋼材表面に凹凸を形成します。
一方、レーザーケレンはパルスレーザーによって塗膜・サビ・酸化皮膜・塩分などの付着物だけを除去するため、鋼材そのものを過度に削ることなく素地調整が可能です。
そのため、必要以上に母材を荒らさず、本来の鋼材表面を維持したまま施工できることが大きな特長です。
母材へのダメージを抑えられる
ブラスト工法では、研削材が鋼材へ直接衝突するため、表面を削ることでアンカーパターンを形成します。
レーザーケレンでは、レーザー光が付着物だけを選択的に除去するため、母材への負担を大幅に軽減できます。
特に橋梁やトラス橋、水門など、長期間使用される鋼構造物では、母材をできるだけ傷めない施工方法が求められています。
レーザーケレンは品質と長寿命化を両立
レーザーケレンは、
塗膜・サビ・塩分を効率よく除去できる
母材へのダメージを抑えられる
均一な素地調整ができる
熱影響が少ない
粉塵や産業廃棄物を削減できる
など、多くのメリットがあります。
単に「除去する」だけでなく、橋梁の長寿命化を見据えた施工方法として注目されています。
サガ・コア&カッター工業のレーザーケレン
サガ・コア&カッター工業では、橋梁補修・鋼構造物塗装塗替工事においてレーザーケレン工法を導入しています。
今回の表面粗さ比較試験でも、レーザーケレンは母材への負担を抑えながら、高品質な素地調整が可能であることが確認されました。
今後も各種試験データに基づき、安全性・施工品質・環境性能を兼ね備えた橋梁補修をご提案してまいります。
まとめ
今回の比較試験では、レーザーケレンの算術平均粗さ(Ra)は1.647μm、ブラスト工法は8.850μmという結果となりました。
レーザーケレンは、ブラスト工法のように母材を大きく粗面化することなく、付着物だけを除去できることが特長です。
橋梁補修や鋼構造物補修において、母材を保護しながら高品質な素地調整を実現する工法として、レーザーケレンは今後さらに活用が期待されています。

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